健生消化器センター
地域の健康と未来を守るためにー「ReColon(リコロン)プロジェクト」始動!
青森県は、がんによる75歳未満年齢調整死亡率が20年連続で全国最下位という厳しい状況が続いています。 部位別で見ると、2023年の大腸がん死亡率も全国最下位でした。「短命県」返上とがん死亡率の改善は、地域医療における大きな課題です。 大腸がんは、早期発見できれば完治が可能ながんのひとつです。がんによる死亡率を下げるために重要なポイントは以下の4つです。
- がん検診を受けること
- 検診で異常があった場合、速やかに医療機関を受診し精密検査を受けること
- 必要な治療を受けること
- 治療後も定期的に検査(フォローアップ)を受けること
しかし、当院で大腸ポリープや大腸がんの内視鏡治療を受けた方を調査したところ、 治療後に定期的なフォローアップ検査を受けていない方が少なくないことが分かりました。
この現状を改善するため、私たちは新たに「ReColon(リコロン)プロジェクト」を立ち上げました。名称は、健生病院内視鏡スタッフが考案した造語で、 「Re(再び)+Colonoscopy(大腸内視鏡検査)」の意味を込めています。
取り組みの内容は、過去に大腸ポリープや大腸がんを内視鏡で切除された方のうち、 その後の定期検査を受けていない方へ、個別に手紙や班会を通じて内視鏡検査をおすすめするものです。 内視鏡学会のガイドラインでは、ポリープ切除後も新たなポリープが再発する可能性があるため、1〜3年後の内視鏡検査を強く推奨しています。 当院でも、検査を受けずに受診を中断される方が多いことを問題視しています。
健生病院消化器センターでは、患者さんに負担の少ない内視鏡検査・治療を目指しています。 以前の検査でつらい思いをされた方には、鎮静剤を適切に使用して楽に検査を受けていただくことが可能です。 また、「ポリープが見つかったらもう一度入院して切除するのは大変」という方には、最初から入院していただき、 1回の検査で発見したポリープをその場で切除する方法も対応しています。
「ReColonプロジェクト」を通じて、さまざまな事情で内視鏡検査を中断してしまった方に『もう一度』検査を受けていただき、 安心して健康な生活を続けられる未来につなげていきたいと考えています。
過去に大腸ポリープなどの内視鏡治療を受けた方へ
症状がないからといって放置せず、再検査を受けることが、 安心して健康な生活を続けられる未来のために重要です。 私たちと一緒に、ご自身の身体に向き合ってみませんか? 当院での検査をご希望の方は、かかりつけ医か、健生クリニック内科外来まで ご相談ください。
健生消化器センター 2025年 11月 5日 掲載


